2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧
紅梅が咲きはじめました。 鳥たちが待ちきれずに花を摘んでいました。
夕方の主人公の太陽に負けないくらいの雲が存在感を表しました。 海は静かに脇役を演じていました。
冷たい雨の中、大きなうねりの波から蒸気が上がっていました。 温度差が激しい。南から来る海水の暖かさと北からの寒気のぶつかり合い。 水面がボーダーラインのようでした。
残りの夕焼け。 帰る家路をライトを照らしながら走る車が増えてきました。 北西の風が、小春日和で温まった空気を奪っていきました。
風は冷たく、モノトーンに包まれた時期。 何を見ても、元色+鉛色。 太陽が覗いてくれるのを待っています。
青空の海の中、クジラが風を受けて泳いでいました。 富士山より高く。クジラは、上空を目指していました。
乾燥した日々に、しとしとと雨が降りました。 冷たい水滴の中、蒼いヤツデの葉が艶やかに雨の音を響かせていました。
打ち寄せる波もほぼなく、空が赤く染まっていきました。 暖房のスイッチを切ったように、ただ静かに空気が冷えていきました。
足速に低気圧が通過するとき、南から強い風が吹いてきます。 波の潮と砂を巻き上げながら、立っていられないほど、次から次へと風が襲ってきます。 じっと、通り過ぎた後の穏やかさを想像しながら耐えていました。
陽の落ちた海岸。遠くの岩を眺めながら何かを模索していました。 明日開けるまで、闇が考えを巡らせます。
スフィンクスが、空を飛ぶとこんな気持ちでしょうか。 石の重さから解放された、自由な猛獣に戻りました。
ついに撤去のための足場がつけられました。 50年近く水を給るために垂直にそびえた塔も旅立つときがきました。 今までありがとう。
扉、窓、扉、窓、扉、窓、・・・。 気がつくと、立ち位置に扉と窓の列が止まりました。 目の前の扉。そのまま乗り込んでも全体は同じ目的地へと向かいます。
梅の花がほころびはじめました。 しかし、まだまだ春は先。 我慢しきれず少し花を開いてみました。
竹を焼いて作った塀。 静寂をかき消すように鳴くヒヨドリ。 少しの陽が、小春日和の温かさを分けてくれました。
夕空に、南の方角から竜がやってきました。 身体を赤く染めたかと思うと、数分でバラバラになりました。 つかの間に姿を見せて、また現実世界より消えていきました。
留置線に地下鉄車両がいました。 動く予定はなし。 以前は眠る間がなく、活気に満ちた毎日がありました。
今は誰も足を止めないある街の一角。 以前、栄えていた痕跡がありました。
日が落ち、雲が赤く焼けてきました。 空の雄大な劇場のクライマックスです。
神社で願い事を書いた札を燃やしつくしたあと、空から閃光が現れました。 「願いをちゃんと受け止めた」 静かに空から返事が聞こえてきました。
枝の間を勢いよく、風が通り抜けていきました。 まだ寒さはこれから強くなる。 木々の音のない会話が聞こえてきました。
どんど焼きがありました。 念願のかなったダルマが火にくべられました。 また、新たな願いをお願いします。
青の濃い空。 空気は痛いほど冷たい。 熱のない太陽をただあおいでいました。
気温が下がり、次から次へと北西の冷たい風が吹きつける。 少し気を緩めると、また困難が襲いかかってきます。 耐える時があれば、いつか花開く時がやってくるのを期待していました。
斜めからの日差しが花を照らしました。 ほんの少し太陽の光が温度を上げました。 造りものでもスポットを当てられると自信が湧いてくるようでした。
寒い!砂に生えていた植物が声をもらしました。 まだまだ冬の真っ最中。 温かい夜明けを待っていました。
水平線の遥か彼方、堅牢な壁に囲まれた城が見えました。 近づくと逃げる、城は一定の距離をこちらと置いていました。 決して誰も寄せ付けない。幻の城は、どのような人が住んでいるのか。ただ姿をこちらへ見せているだけでした。
西からの冷たい風が吹いてきました。 砂が流され、今までとは違った紋様を創り出しました。 その中にひとり立つ人。 造形美のオブジェになっていました。
崩れた波が次から次へと押し寄せてきました。 このままでは、まともにくらって押し戻されてしまう! 波に逆らわずに進む方法はないか。 いろいろ策を考えました。
ジャリン。 扉の奥がモゾモゾ。 チャリン。 ・・・シーン。 反応は違えど、祈りは同じです。